― 清掃業の現場から考える ―
「駐車場は管理が楽で美味しい。」
不動産業界で時々耳にする言葉です。
建物と違い、水回りの故障もなければ、内装の修繕もない。
クレームも比較的少ない。
確かにその通りです。
しかし、私は日々“建物の裏側”を見ている立場として、少し違う角度から考えてみたいと思います。
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建物は“手間”があるから価値を上げられる
空室のハウスクリーニングに入ると感じるのは、
手を入れれば入れるほど、物件は蘇るということ。
清掃、補修、リフォーム。
建物は「磨く」ことで価値を上げられる資産です。
一方、駐車場はどうでしょうか。
基本的に商品は“土地そのもの”。
手を加えて劇的に価値を上げる余地は多くありません。
つまり、購入時の目利きがすべて。
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楽=考えなくていい、ではない
駐車場は修繕リスクが小さく、管理も比較的シンプル。
しかしその分、
・立地
・周辺供給
・月極相場
・将来の開発計画
を読み違えると、テコ入れの余地が少ない。
建物ならリフォームというカードがありますが、
駐車場は基本的に“稼働率”で勝負するビジネスです。
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地味だが、堅実
それでも、駐車場ビジネスに魅力を感じている人が多い。
理由は明確です。
・修繕費の読みにくさが少ない
・突発的なトラブルが少ない
・キャッシュフローが安定しやすい
派手さはありません。
しかし、大きく外しにくい。
「一発当てる」ビジネスではなく、
「ちゃんと勝ち続ける」ビジネス。
それが駐車場経営の本質ではないでしょうか。
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清掃業の現場に立つと、
建物の収益には“見えないコスト”が多く存在することを痛感します。
